ばかものよ
ふとしたきっかけで、茨木のり子さん(今年2月没)という
詩人を知りました。
この詩がつきささって、離れません。
「自分の感受性くらい」という詩です。
「自分の感受性くらい」(花神社 1977年)、
「茨木のり子詩集 落ちこぼれ」(理論社 2004年)ほか所収
わたしはさいしょ、世の中に向かって「ばかものよ」と言っているように読んでしまいました。ゆえに、自分にも突き刺さり、痛みを感じずにはいられませんでした。
しかし、茨木のり子さんは、誰でもない、自分に「ばかものよ」と言い、叱咤し、自分の感性を信じられるように、自分の感性につねにみがきをかけておくように、という気持ちだったのだと思います。
でも、やっぱり、突き刺さります。
自分をみがこうとしていない自分に、いやおうなく向き合わされます。
これを読んでも、何度も声を出して読んでも、でも変わらないのだけれど、
この言葉をおぼえて、思い出すことができるようになったことだけでも、幸せなことだと思っています。
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